現在、住宅メーカー内で人気のサイディングボードは、外壁に対して既存のボードを貼り付けていく直線的な手法です。
それに対し、モルタル外壁は現場で実際に練り合わせたモルタルを塗布して外壁を作っていくので、成形性がより高くなっています。
「モルタル」とは、砂(細骨材)とセメントと水を練り合わせた外壁材です。
例えば、アーチ状の外壁を作る、外壁にタイルを貼り付けるといったデザイン性を持たせたいならば、このモルタル外壁が適しています。
モルタルに塗料を塗布する際、その仕上げ方にはいくつかの種類があります。
モルタル外壁、塗装による仕上がりの種類
「リシン仕上げ」
モルタル外壁の中で、最もオーソドックスなのがこのリシン仕上げです。
別名「リシン吹き付け」とも呼ばれています。
樹脂を含んだ塗料の中に、セメントや小さな砂利、砂を混ぜたものをスプレーガンで吹き付けて、壁の上にざらざらとした質感の塗膜を作り上げます。
ローコストで一般的なリシン仕上げですが、凹凸が出来る仕上がりのため、凹凸部分に汚れが溜まってコケの原因になり、ヒビが出やすいという特徴がありました。
近年では技術が進化し、衝撃に対して柔軟な「弾性リシン」を用いる事もあります。
「スタッコ仕上げ」
スタッコは、合成樹脂を含んだ塗料の中に、セメント、骨材を加えて吹き付けた上から、さらにコテやローラーによって、厚めに塗料を塗り付けた仕上げ方です。
厚みのある仕上がりは重厚感がある反面、リシン仕上げよりも凹凸の大小が出来てしまうので、こちらも汚れが溜まりやすく、塗膜の強度にムラが出てしまう事があります。
「吹き付けタイル仕上げ」「パターンローラー仕上げ」
タイルガン、凹凸のついたローラーなど、専用の器具を用いて模様を作る仕上げ方です。
タイルガンではガンの口径によって不規則な模様が作りやすく、逆にパターンローラーでは格子状、花柄といった特定の模様を持った外壁が作れます。
「左官仕上げ」
モルタル塗装の中で、特に職人技が光るのがこの左官仕上げです。
左官職人がコテやくしなどの道具を用いて、外壁表面にその職人しか作れない模様を手作業で作り出します。
熟練の職人の手でしか作れない模様は、まさにその家でしか見られない仕上がりとなります。
こだわりたい人向けの仕上げ方ですが、事前に左官仕上げが出来るか、以前の出来栄え例はどうなのか、確認も必要です。
モルタル塗装やメンテナンスについてのご相談は、奥崎塗装へお気軽にご連絡ください。