屋根や外壁といった建築物に使う塗料には、「1液」「2液」という区分があります。
一見似通った名前の分類ですが、これらは塗料を選ぶ上で明確に違いが生じます。
塗料にはそれぞれ「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」といったグレード上の分類がありますが、これらの1液・2液はそのグレードごとに、「アクリル1液型・2液型」「ウレタン1液型・2液型」…と存在しています。
1液と2液、どっちがいいの?
まず結論から言ってしまえば、「どちらにも向いている材質やメリット・デメリットがあるので、施工者と相談の上決めてください」となってしまいます。
逆に、それぞれの型に適した材質があるのに選択を誤ってしまえば、どちらの型であってもメリットが活かしきれません。
良心的な塗装業者であれば、材質等を考慮して適切なものを選びますが、個人で塗装するような際には、これら2タイプの性質を理解しておく必要があります。
1液のメリット・デメリット
1液型のメリットは、2液型と比較して価格が安い事、硬化剤を混ぜ合わせる手間が無く、翌日の作業にも同じ塗料をそのまま使える等があります。
1液型が使用可能な材質・場所は、コンクリート、サイディングボード、セメントモルタル、各種旧塗膜上です。
1液型が使用できるのは、基本的にこの4ヶ所に限られます。
デメリットは、こうした使用用途の狭さと、2液型に比べて耐久性に劣る事、そして場合によっては2液型よりも保管性が悪くなってしまう事です。
1液型は、塗料と硬化剤が最初から1つの缶の中に入っています。
そのために、別途混ぜる必要がないのですが、その状態のまま長期保存すると、半年~1年ほどで液がゼリー状に固まってしまうのです。
2液のメリット・デメリット
2液型のメリットは、1液型と比較して耐久性が高いものが多い事、使用可能範囲が広い事です。
また、2液型が使える箇所は1液型で使用できる場所に加えて、鉄、アルミ、ステンレスといった金属類も含まれます。
これにより、金属部に使えないために2液型と使い分けが必要になる1液型と異なり、2液型ならば包括して使用できるメリットもあります。
反面、2液型は1液型よりも1割ほど価格が高く、塗料と硬化剤を混ぜる手間と、その混ぜた2液はすぐに使用し、使い切らなければならない制限があります。
明確な向き・不向きがある分、なるべく個人の判断では使用せず、お近くの塗装業者にご相談いただければ確実な使い分けが可能です。
外壁塗装を考え始めたなら、ぜひ奥崎塗装にお気軽にご連絡ください。